学名:
ヒメコウゾ:Broussonetia Kazinoki
コウゾ:Broussonetia Kazinoki × B.papyrifera
クワ科 Moraceae コウゾ属 Broussonetia
冬芽 (Winter buds)
現在の樹高;約 20cm、冬芽の幅:約 0.2cm
側芽 (枝の途中にある冬芽) でヒメコウゾかコウゾ (ヒメコウゾとカジノキの交雑種説が主流) か判別する方法として (#1)
1.「ヒメコウゾは無毛、枝に圧着、コウゾは有毛で、枝から離れている、」と一般には言われてるけど、図鑑やネットの写真を見ても、完全にツルツル・枝にピッタンコは意外に少なくて。
2.ヒメコウゾ・コウゾ・カジノキ (Broussonetia papyrifera) のうち、円形の葉痕 (枝に葉柄がついていたあと) の変形が一番少ないのがヒメコウゾらしい。
3.維管束痕 (水分や養分が通る管が維管束で、葉痕にその断面を見ることができる) に関しては、比較検討できるほどの情報が無いので保留。
(ヒメコウゾは多数が輪状に並ぶ、カジノキも多数、コウゾは、前2種よりは少ないようだが?)
さて、この写真の木はどっち?
わからなければ「コウゾ」と言っておけば、まあ、間違いにはならない。
コウゾが雑種である以上、親のどちらの形質を多く受け継ぐかは生まれ育ってみるまでは未知、
雑種の雑種もありうるだろうし、さまざまなバリエーションがあってしかるべきなのである。親のはっきりしない実生であればなおさら。
判断に迷うようならどっちよりの形質が多いか書いときゃいいの。
ところで、この実生の小さな木の親ですが、私はご近所の大きな木だと思い、
その実がヒメコウゾっぽかったので、この木は仮にヒメコウゾだとしていたのだけど、
最近になって、親木は本当はどれなのか、そしてご近所のあの木はなんだったのか、
疑問が出てきたのです。その話はまた今度。
#1:花が咲けばまたそれなりに考察ができるのだけど、この木はまだ3年経つか経たないかなので
当分花は咲かないでしょう。ちなみに、ヒメコウゾは雌雄同株、カジノキとコウゾは雌雄異株だが、
コウゾに関しては結実は稀との文献や雌雄同株との情報もあり、やはり変種はかなり多そうで、
コウゾを独立の品種として確立するのは容易ではなさそう。遺伝子レベルでの解析しかないかな。
taken on 2015-02-04, 02-06 #winterbuds #February
2014-07-20
いつの間にか、放置してあるポットから発芽。
路地を隔てたお隣にあるヒメコウゾの木の実が運ばれてきたのだろうか(#1, #2)。
明るい緑色の葉は互生、基部は浅い心形で、基本的には左右均一ではないゆがんだ卵形だが、深く2〜3裂するものも多い。葉の縁には鋸歯がある。
若い枝や葉の縁、葉脈にそって細かい毛が生えているのでざらざらした質感。
同属のカジノキと良く似ているが、
ヒメコウゾは葉柄(ようへい)が 1cm 以下と短いので区別できるそう。
コウゾは、カジノキとヒメコウゾの交雑種とされるがヒメコウゾとの見分けは困難だそう。
花期は春、初夏に長いトゲトゲの生えた朱色の実がなります(#2, #3)。
taken on 2014-07-20 #Foliage #July
右の花の写真は葉のよく似たキレハブソウ、別所にて見つけたもの。
キレハノブドウ (切葉野葡萄)
学名: Ampelopsis glandulosa var. heterophylla f. citrulloides
ブドウ科 Vitaceae ノブドウ属 Ampelopsis
既に早く咲き終わった実は青白く膨らんでいる。やがて紫へと変化するが、この過程の彩りが美しい。
幹の基部は木質化し、葉は互生、基部は心形で深く3〜5裂するが切れ込み方は一様ではない。
葉の縁には鋸歯がある。葉の裏面の葉脈上に毛が生えているが表面は無毛らしい(未確認)。
集散花序だがブドウのような房状にはならない。花は淡緑色の5弁花。
taken on 2014-07-17
#2, #3
https://plus.google.com/113053037231413309799/posts/hXrr56Sd7k6
https://plus.google.com/113053037231413309799/posts/2dhZiSBjZnR
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