2016年10月30日日曜日

フィロデンドロン・クッカバラ

Philodendron cv. 'Kookaburra Aussie'

流通名:クッカバラ、オージー
学名:Philodendron cv. 'Kookaburra Aussie'
サトイモ科 Araceae
フィロデンドロン属 Philodendron
春~秋屋外半日蔭、冬は室内、陶器鉢(植え替え後プラ鉢)、2年目。

2016-10-23
昨年春に水耕から土に植え付け。
本来、伸びた気根はやがて土中に入るが、鉢が手狭になって鉢の外に垂れたまま舗装された地面を這うようになってしまったため、大きな鉢に植え替え。
根の廻りはけっこう早いようで、もっと早く植え替えるべきであった。

生育は順調と思っていたのだが、今月再訪した八丈島の知人宅の鉢植えと比べて愕然、葉はもっと密について柔らかく葉面も不必要に大きくない。

つまりウチのは日照不足で徒長してしまったのだが、葉面の柔らかさは、温暖で年間140日雨が降る八丈島の多湿な環境との違いだろうか。

2016-10-21
八丈島にて
路地植えでは株はさらに大きくなるが、地面にもぐった気根がしっかり株を支えているのが分かる。

taken on 2016-10-21, 10-23 #foliage #roots


2014-11-23
八丈島からお持ち帰り。
知人が枝を水挿しにして増やされたものを頂いた。(撮影用にガラス鉢に入れていますが、普段は根の部分が暗くなるように陶器鉢にて栽培)

一番下の写真の葉柄の間から下に向かって伸びているのは気根。
原産地では、熱帯雨林の木々の木洩れ日で育つもののようで、直射日光は苦手ですが、窓から差し込む光程度で十分育つらしい。


八丈島は冬でも夜間の気温があまり下がらないので、周年屋外の半日蔭でOKだが、いきなり東京の冬は越せないだろうから室内で (室温は 10℃ 以上、5℃ぐらいなら越冬可能らしいけど、念のため)。
枝が伸びたら挿し木で増やそうと思う。

八丈島では、その気候や地熱を利用して多くの観葉植物が栽培されている。

taken on 2014-11-23 #foliage #roots #November

カランコエ 錦蝶(キンチョウ) / カランコエ デラゴエンシス

Chandelier plant / Mother Of Thousands, Mother Of Millions.

カランコエ 錦蝶(キンチョウ) / カランコエ デラゴエンシス
学名:Kalanchoe delagoensis / Kalanchoe tubiflora / Bryophyllum tubiflorum
ベンケイソウ科 Crassulaceae
カランコエ属(リュウキュウベンケイ属) Kalanchoe / セイロンベンケイ属 Bryophyllum

2016-10-16
いつのまにか近隣の鉢に飛び火、エリカ用に鹿沼土を多くした用土だが、2つ下のサボテン・多肉植物用の土より育ちが良く本葉がそれらしくなってきた。不定芽の丸葉が変化するのではなかったのだね。

2016-08-28
不定芽が落ちると、芽が付いていた突起の部分に接合の痕が確認できる。


落ちた不定芽、無事に活着したようだ。夏の強い日差しと高温で発根前に干からびでしまうものもあったので、他の植物などの陰に落ちるのが良いみたい。

2016-06-23
株が大きくなるにしたがって不定芽も増える。
不定芽は、葉の先端だけではなく縁取るように周囲に付く。WEB上の情報では「気根を垂らして」分離するかのように書いてあったが、ウチのは不定芽から気根を出すことは無かった。充分な大きさになると、軽く触れただけ、強い風で揺れただけで芽が落ちる。

多肉植物の場合、土中にたくさんの水分を必要としないとは言え、乾燥が続くと気根を出して空気中から水分を補給すると思われるものが多い。

2016-05-26
落下した不定芽。
未熟なわけではなく、新苗として充分な大きさに達すると分離しやすくなるようだ。
2016-05-01
葉の先端に不定芽がついた。まるで花弁のように見えるが花ではない。この不定芽 (Adventitious buds) から気根を垂らし、成長すると苗 (plantlets) として分離して増殖するのだそう。

沖縄では半ば雑草化しているのを良く見かけたが、いずれも人家の近くなので、大きくなり過ぎたり増えすぎたものは手入れされているのだろう。
園芸用に販売もされているが、原産地マダカスカルから沖縄への搬入経路は不明。

taken on 2016-05-01, 05-26, 06-23, 08-28 #Succulent #foliage #adventitious_buds #plantlets #May #June #August

2015-11-18 沖縄にて
album "Okinawa Living things"

2016年10月15日土曜日

ノブドウ または キレハノブドウ

Porcelain berry

ノブドウ(野葡萄)
学名:Ampelopsis glandulosa var. heterophylla
ブドウ科 Vitaceae
ノブドウ属 Ampelopsis

キレハノブドウ (切葉野葡萄
学名:Ampelopsis glandulosa var. heterophylla forma citrulloides

玄関ポーチ、陶器鉢、実生2年目
一昨年、ここ(#1) の実を採取して蒔いたもの。

2016-10-07
残念ながら今年は実は付かず。蟻は出入りしていたが授粉の役には立たないので。

2016-09-09
花。花弁5枚、淡い黄緑。雌蕊5本・雌蕊・花盤は薄い黄色。
2016-08-24


蔓上部の切れ込みの深い葉

蔓の下部は基本形(五角状3~5裂)













昨年は、蔓が長く伸びず五角状3~5裂の普通の切れ込みの葉(ノブドウ基本形、写真2)ばかりで確信が持てなかったが、今年は蔓の先に切れ込みの深い葉が出てきたのでノブドウまたはキレハノブドウと確信。

蔓は赤紫色、蔓と葉脈上に毛が生えている。

花期は夏だが、現在のところ花芽は無い。

taken on 2016-06-29 #foliage #leaves #vine #June





#1:
20140822 ノブドウhttp://fieldfesta.blogspot.com/2014/08/20140822.html

2016年10月12日水曜日

ホトトギス (杜鵑) 花・蒴果(2品種)

Toad liliy

タイワンホトトギス (台湾杜鵑草)
学名:Tricyrtis formosana
ユリ科 Liliaceae
ホトトギス属 Tricyrtis
台湾系交配品種(Tricyrtis sp.)
花壇、移植2年目。
タイワンホトトギス系は花茎がよく分枝するのが特徴。

2016-10-12
移植後初咲き。昨年は紫陽花が蔽いかぶさって日陰になりすぎたせいか花が咲かず。
春に良く日が当たり夏は半日蔭が良いのだが。

taken on 2016-10-12 #buds #flowers #October

2015-01-18 冬
蒴果 (Capsule fruits)

Flowers:
http://fieldfesta.blogspot.jp/2014/10/20141002_3.html












2015-01-16 冬
蒴果 (Capsule fruits)

こちらは
白花ホトトギス (タグ表記、白花杜鵑)
ホトトギス '白楽天' (推定)
Japanese white toad lily
学名:Tricyrtis hirta 'Hakurakuten' (estimated)
ユリ科 Liliaceae
ホトトギス属 Tricyrtis
一昨年春に花壇に移植、3年目。

Flowers:
http://achromaticjp.blogspot.jp/2014/09/blog-post_2.html



taken on 2015-01-16, 01-18 #seeds #Fruits #capsule #January

オシロイバナ (白粉花) 2016

Four o'clock flower (variegated flower)

オシロイバナ (白粉花)
別名:夕化粧
学名:Mirabilis jalapa
オシロイバナ科 Nyctaginaceae
オシロイバナ属 Mirabilis

①~④ 3ヶ所4つの継続観察予定。
#seedling #budding #cotyledon #leaves #buds #flowers #May #June #July #August


2016-07-01 ①
ルーフバルコニー、素焼き鉢、2年目。黄と赤の絞り。
右下の小さい株は③の2週間後。

2016-08-28 ①




2016-06-24 ②
西向き軒下の花壇。
昨年秋にご近所さんの種子を採り蒔きしたもの。花色は赤白
環境が悪いせいか、種子に問題があったのか、思い切り病葉(わくらば)だが、この撮影後に伸びてきた葉は正常でほっとしている。

2016-08-24 ②
ご近所さんの赤白の種子を蒔いたつもりが自家製だったのかも。黄色地に朱・紅赤の散り斑。

2016-10-09 ②
9月半ばを過ぎて朱・紅赤の散り斑の割合が格段に増えてきた。


ちなみにこの写真は iPhone で撮影、iPad Air + LR mobile 体験版でレタッチ、その編集結果が同期されたPC+LR v.5.7.1で再レタッチしたもの。
mobile 版はデスクトップ版と UI は違っても使い方は基本的には同じだし iPad Air 上では仕上がりOKに見えたのだが、デスクトップ版に読み込まれたものはイマイチだったので再レタッチしたわけ。
mobile 版は mobileでの閲覧に最適化されてるのかな、などと、技術の無いのを棚に上げ。




2016-06-16 ③
ルーフバルコニー、素焼き鉢。
こちらも採り蒔き。蒔いた時期や他の植物と混植されていることは上のと同じで日当たりも全然こちらの方がいいのだが、出芽が遅かったのは土壌の広さゆえか。
2016-05-26 ④
東向き、路地置き、プランター。
2年目。黄色地に朱・紅赤の散り斑。4カ所の中で一番は色が薄い。
昨年の様子

2016年10月7日金曜日

タケノホソクロバの幼虫・成虫

Adult and Larvae of Artona martini

タケノホソクロバ (竹細黒翅蛾)
学名:Artona martini / Balataea funeralis
マダラガ科 Zygaenidae)
クロマダラ亜科 Procridinae
Artona属

2016-09-17
成虫。♂♀不明。
幼虫は年に2~3回、晩春~初夏・夏・(秋) に発生し、成虫は晩秋まで活動、蛹で越冬するらしいが、気温が高いと一昨年の様に初冬まで幼虫による竹(笹)の食害・人害が長引くかもね~。恐ろしや。成虫は無害だが。
今年の夏は早めの剪定と薬剤散布が功を奏したのか、幼虫は発生せず。

2014-11-29
もう12月だというのにタケノホソクロバの幼虫が発生。
チャドクガの幼虫にその彩りや毒のある長い体毛が良く似ていますが、
タケノホソクロバは竹(笹)に付きます。

例年、ウチでの発生は夏だけなので油断していました。
2014-11-29
2010, 2011 年は大量発生、昨年は少なめ、今年の夏は発生せず。
(蛹で冬を越すので、初夏暑くなる前に竹を剪定します。)

もう冬に入ったせいか、あまりオレンジ色が濃くありません。
死骸や脱け殻でも長い体毛に触れるだけでその毒にかぶれ、ひどく痛痒いのですが、
今回は、ちょっと赤くなったぐらいで痒み・痛みは無く。
念のため、50℃ぐらいの熱い湯を幹部にかけておいたら赤みも消えました。
チャドクガの幼虫に挿されたら50℃以上の湯をかけるといい、と聞いていたので。

taken on 2014-11-29, 2016-09-17 #creatures #bamboo #September #November

グラプトペタルム メデューサ

Graptopetalum mendozae

和名:姫秋麗
学名:Graptopetalum mendozae / Sedum mendozae
ベンケイソウ科 Crassulaceae
グラプトペタルム属 Graptopetalum
昨年10月にいただいたもの。

2016-10-02
春(下の写真撮影後)に、横に伸びた枝を残し上方に乱雑に伸びた部分のみを剪定、メデューサはメデューサらしく毒蛇の頭髪をイメージして。それっぽくなってきたかな?
剪定した枝や葉は挿し芽で増殖。

taken on 2016-10-02 #foliage #Succulent #October

2016-03-02
落葉した節からの分枝が旺盛で、降雪を避けて室内の窓際に移動しておいたらおもいきり徒長し、「メデューサ」っぽくなった(笑)
陽と寒さに当たることで淡く赤紫がかるが、室内がゆえに黄味がかった緑灰色。

taken on 2016-03-02 #foliage #Succulent #March


WEB情報に寄れば、メデューサの和名は姫秋麗らしいが、
「姫秋麗」の名で流通しているものの中には類似の品種との混同もあるらしい。
かと言って、「メデューサ」の名前で売られていれば絶対に G. mendozae であるという確証もない。
また、「姫秋麗」は「秋麗」と名前は似ているが「秋麗」の矮性種なわけではなく、
従って葉の姿かたちは似ていない。

2016年10月6日木曜日

コムラサキとムラサキシキブ (実生)

Purple beautyberry and Japanese beautyberry (seedling)

品種の詳細、判別のポイントについては最下段へ

2016-10-05
コムラサキ
別々に見ると白実(シロミノコムラサキ)の方が大きく見えるのだが、並べて見るとほぼ同じですね。視覚効果か(笑)。

taken on 2016-10-05 #berries #fruits #October
2016-07-25
コムラサキ
6月末~7月半ばにかけて続々と開花。
鉢土や置き場所など環境が違うので単純比較はできないが、ムラサキシキブより淡い花色。

taken on 2016-07-25 #buds #flowers #July

2016-06-29
コムラサキ
僅かながら蕾ができてる!星状毛もそれらしく撮れたかな。
5月末の時点でコムラサキは今年は花は付かないだろうと予測したが、そう言えば、冬芽が開き葉が出る時期も一月近く違うのだった。

判別のポイント(#1) の3番目、花柄の付く位置について。
3つ下のムラサキシキブの写真と比較して、やはり腋生か腋上生かでの区別は難しく、両方とも腋上生に見える。
もし多少のポイントがあるとすれば、コムラサキは枝が枝垂れるため、花枝が枝に対して上方に向かっている場合が多いことかな。

2016-06-12
ムラサキシキブ
未熟果。受粉率はあまり良くなかったようだ。

この後、7月末~8月にかけての長期留守中の自動灌水に失敗、僅か4年で枯らしてしまった。返す返すも口惜しく。ごめんよ。コムラサキの方は全て元気。
2016-05-23
ムラサキシキブ
若紫色の花(花弁)、雄蕊の葯は黄色、花糸は花弁の色を明るくしたような若紫色、雌蕊は透き通るような白。

taken on 2016-05-21, 05-23 #buds #flowers #May
2016-05-21
判別のポイント(#1) の3番目、花柄の付く位置について。

コムラサキは今年は開花しなさそうなので比較はできないが、 腋生か腋上生かの基準はポイントにはならなさそう。

2016-05-01
ムラサキシキブは実生4年目にして花が咲きそうです。同時期に実を蒔いたコムラサキの方は、今のところ蕾の気配なし。

taken on 2016-05-01 #buds #紫式部 #May

2015-11-06 ムラサキシキブの冬芽 (Lovely buds series より)


2015-03-21
ムラサキシキブの開いたばかりの若い葉。星状毛が枝・葉にたくさん生えています。
また、若いうちから成熟した葉と同じように先が細く尖っています。

星状毛の開いた毛がきちっと撮れるレンズが欲しい。。。

taken on 2015-03-21 #foliage #紫式部 #March

2015-04-09
コムラサキの開いたばかりの若い葉。ムラサキシキブよりかなり遅く展開し始めます。黄緑に近い明るい緑です。
星状毛は葉にもありますが、枝にびっしりと生えています。
始めのうちは、葉の先端にとがりは無く、鋸歯も全体も丸い感じです。

taken on 2015-04-09 #foliage #小紫 #April
2015-03-12 追記
動き始めた冬芽。
左の写真がムラサキシキブで、「コムラサキ」と札が付いて売られていたもの。
下の写真がコムラサキで、実を頂いた家の方が「ムラサキシキブ」とおっしゃっていたもの。
全く逆であったことが判明。

ムラサキシキブの冬芽は裸芽で、2枚合わさった中にさらに対の葉芽が入っているのか、春、外側の葉が開くと、中の葉も同時に現れます。



コムラサキの冬芽は毛の生えた芽鱗に守られています。図鑑やWEB上の情報では、コムラサキは枝先は枯れるので頂芽や仮頂芽は無い、と書かれているところもありますが、一つだけ、それらしき芽があります。

何れにしても、葉や花・実で同定してしまうより、半年待って冬芽で判別する方が確実ですね。

taken on 2015-03-04, 03-12 #winterbuds #小紫 #紫式部 #March

















西向きベランダ、プラ鉢、実生2年 (今秋ビニールポットから植え替え)。
右の鉢、上にある枝が「コムラサキ」と札が付いて売られていたが実際はムラサキシキブのもの、
左の鉢、下にある枝が「ムラサキシキブ」です、とその家の方がおっしゃっていたが実際はコムラサキであったもの、それぞれ実を蒔いてほぼ2年経ちました。経過観察中。
現在のところ、明らかな違いは葉の形状のみで、昨年・今年とも冬芽が目覚めて新葉が開いた時から葉の先が左の方が丸いのです。
両者の判別法としてよく言われる葉の縁のギザギザ (#1) は断定できるほどの違いはない。

花・実の付き方から判別するできるようになるには、さらに何年かかかるでしょう。
両方ともコムラサキの可能性もあるしね。葉の形状は単なる変異でしかないかもしれないし、また園芸品種は混同されることが多いので。

右の写真は、コムラサキと思われるご近所さんのもの。

コムラサキ (小紫、コムラサキシキブ)
Purple Beautyberry
学名:Callicarpa dichotoma
シソ科 Lamiaceae (旧分類:クマツヅラ科 Verbenaceae) ムラサキシキブ属 Callicarpa

ムラサキシキブ(紫式部)
Japanese beautyberry
学名:Callicarpa japonica
シソ科 Lamiaceae (旧分類:クマツヅラ科 Verbenaceae) ムラサキシキブ属 Callicarpa

#1:判別のポイント
1.枝は、紫式部は斜め上向きに広がり、小紫は枝垂れる
  (従って、小紫の場合は写真の下側が枝先になってしまうのが常)
2.葉の縁は、紫式部はほぼ大部分に鋸歯、小紫は葉の上半分程度が鋸葉
3.花柄は、紫式部は葉の付け根(腋生)、小紫は葉の付け根から数ミリ上方(腋上生)
4.紫式部より小紫の方が花付き・実付きが良い(園芸店で出回る所以か)
5.紫式部の冬芽は裸芽で三日月のような葉の形、子紫は芽鱗に守られていて丸っこい。

taken on2014-09-08, 09-12 #foliage #小紫 #紫式部 #September